通販の事情
インターネットの普及でネットを使った通信販売、オンラインショップが拡大。通販には多額の広告料がかかるので、今までは新聞折込やカタログ、テレビ、ラジオなどを使う大手企業でしか行えませんでしたが、ネットを使うことで誰でも気軽に安く通販がおこなえるようになり、やり方次第では大手カタログ通販と対等にできるようになった。
しかし、ここで従来のカタログ通販とオンライン通販では決定的に異なる点があります。それは商品そのものと、流通の仕組みです。
家具で言えば、カタログ通販用の商品とデパートや専門店のオンライン通販で扱う商品は違うことが多く、扱うメーカーも通販系と専門店系では違う場合があります。
例えば、大手通販商品は販売価格を抑えるために仮に同じメーカーのタンスでも、材を薄くしたり、引出しの構造をホゾ組からダボ接着にしたり、背板のプリント化粧板を無塗装のベニアにしたりと、写真では分からない部分の仕様を変更することが多いようです。
通販は写真や映像でしかアピールできないため、カタログ通販では写真撮りに相当な経費をかけて撮影します。撮られた写真は実際の商品以上に良く見えるので、購入後「写真と違う」「期待通りでない」というクレームが多い。
通信手段を使った販売、「通信販売」という点では同じに見えますが、従来の家具店のオンライン通販が扱う商品は店頭に並ぶ品と同じものですので、「色が違う」というクレームはあっても、質の面で裏切ることはほとんど無いでしょう。近年は不況のため、メーカーはあまりカタログを作らず、写真もきちんとしたものを撮影しないことが多いことから、カタログ通販とは逆に「写真より実物のほうがいいね」とよく言われます。
また、ほとんどの中小のオンライン通販では店頭販売と同じ流通ですので、利用規約に「お客様のご都合では返品交換はできません」となっています。これは店頭でカタログオーダーするのと同様のため、安易にキャンセルをお受けできない事情があります。
キャンセル品はメーカーには返せませんし、一旦開梱して戻ってきた品は転売が難しく、キズや汚れが付いて返品されることも少なくありません。
大手カタログ通販の契約事情は詳しくありませんが、キャンセル、戻り品は納入業者に回収させていますのでキャンセルが可能なのです。納入業者は数が売れるのでその契約を受けますが、必ずしも売れるわけではないですからシビアなビジネスです。利益率の高いメーカーか、輸入業者でないと務まらないでしょう。